
梅雨が明けてからの7月上旬、まだ湿度が低く爽やかな朝日に包まれる頃。松本ICを抜け、混雑前の国道158号からビーナスラインへと駆け出します。緑のトンネルが続くワインディングでは、アクセルをそっと開けるたびに涼風がヘルメット内を駆け抜け、まるで自然と一体になるような心地よさです。
美ヶ原高原でアート散策
標高2,000m超の美ヶ原高原では、屋外美術館に点在するモダンアートと、360度広がる山岳パノラマを同時に楽しめます。ベンチに腰かければ、小鳥のさえずりと草いきれがBGMに。ミュージアムショップでオリジナルグッズを手に入れれば、一生の思い出がひとつ増えます。
霧ヶ峰高原のニッコウキスゲ
例年7月中旬~下旬にかけて見頃を迎える車山肩のニッコウキスゲ。黄金色の絨毯が広がる光景は息をのむ美しさです。遊歩道はぬかるみやすいので、トレッキングシューズやスニーカーが安心。早朝や夕方に訪れると、柔らかな光でドラマチックな一枚が狙えます。双眼鏡を持参すれば、野鳥や遠景もじっくり観察できます。
白樺湖カフェと絶景ポイント
白樺湖畔のカフェでは、地元産ハーブティーや自家製チーズを使った軽食が人気。テラス席からは揺れる湖面と愛車を一緒に収められ、まるでポストカードの中のワンシーンのよう。食後は湖畔の木道を散策し、水際の涼風でリフレッシュして次の行程へ。
給油・休憩ポイント
ビーナスラインは峠道が続くため、給油は早めの計画が肝心です。松本市内のガソリンスタンドは早朝6~7時頃から営業する店舗が多く、24時間営業のスタンドも複数あります。美ヶ原入口付近にも補給可能なスタンドがあるので、出発前と高原の合間にこまめに給油しましょう。美ヶ原高原美術館前のパーキングはトイレや自販機も充実しており、休憩に最適です。
走行時の注意ポイント
車山高原付近ではサイクリストやハイカーも多く見かけるため、スピードを抑えて走行するのがマナー。路肩にバイクを停める際は後続車への注意を忘れずに。山間部では山道の工事や落石箇所もあるため、突然の路面変化に備えて視線は遠くまで伸ばしておきましょう。
おすすめ装備と撮影テク
強い日差しにはUVカット機能付きサングラス、冷たい風対策に防風インナーがおすすめ。スマホホルダーをハンドルにつけておけば、走行中の撮影も安心です。写真は逆光を利用したシルエットや、湖畔でライダーを小さく入れたワイドショットが映えます。
防風対策と夕陽に染まる帰路
標高が高いビーナスラインでは、日没後に気温がぐっと下がります。携帯できるウインドブレーカーや保冷機能付きボトルで体温と水分をしっかりキープしましょう。帰りは国道19号沿いの展望スポットから北アルプスに沈む夕陽を眺めつつ、走り納め。初夏の高原がくれた爽快感と、次のツーリングへの期待を胸に刻んでくださいね。