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佐渡島一周ツーリング

佐渡ヶ島

海と山のパノラマを抱きしめながら

新潟港からフェリーで約2時間半、甲板で潮風をたっぷり浴びたら両津港に上陸。外周およそ200kmのサド・アイランド・ループは、時計回りが定番です。まずは国道350号で真野湾のブルーを横目にウォームアップ。やがて隆起した海岸段丘が迫る西岸へ入ると、尖閣湾の断崖がドーン! ハンドルを切るごとに海が近づいたり遠のいたりし、海霧がかかればミスト状の涼風がヘルメットを冷やしてくれます。
途中、北端の大野亀や二ツ亀では、透き通る入り江とエメラルドグリーンの海藻ベルトがフォトジェニック。夏至前後はトビシマカンゾウの花が岬を黄色く染めるので、愛車といっしょに一枚どうぞ。ワインディングに飽きたら、内陸のドンデン高原へプチヒルクライム。標高900mまで登ると、下界の海岸線がリボンのように見えて思わず「やったね!」とガッツポーズ。

金山ロマンと漁師町グルメを味わう

佐渡金山では江戸時代の坑道がそのまま残り、蝋人形の鉱夫たちが「お役目ご苦労」と語りかけてくるよう。坑道は年間通して10 ℃台とヒンヤリするので、真夏でも薄手ジャケットがあると快適です。売店で買える金箔入りソフトは、キラキラと陽光を反射して女子旅気分を盛り上げてくれます。
再び海沿いに戻ったら、外海府海岸の絶壁を眺めながら相川へ。人気ナンバー1のご当地丼ブリかつ丼は、甘辛タレをまとったブリカツと佐渡産コシヒカリのもっちり食感が最高。小木に寄れば、たらい舟体験で漁師さんとおしゃべりしつつ海上さんぽも楽しめます。漕ぎ方をレクチャーしてもらえば、意外と簡単にくるりと旋回できてテンション最高潮!
午後のスイーツはおけさ柿ソフトや島バターを練り込んだバタもっち。塩気の効いたおやつは汗ばむライダーの救世主です。夜は相川温泉の海辺の宿で、夕陽と漁火を同時に眺めながら温泉にドボン。海に溶け込むような露天風呂で、1日のライド疲れがふわっと溶けていきます。

女子ライダーのための3つの旅テク

ガソリンとカフェは見つけたら入るが合言葉

北部ルートはスタンドが希少。相川・鷲崎・小木の3エリアで必ず満タン補給を。カフェも少ないので、気になる看板があったら即ハザード!

撮影ゴールデンタイムを逆算

尖閣湾や夫婦岩は午前順光、夕陽は真野湾と二ツ亀がベスト。走行順を組むだけで、フォト映えがワンランクUPします。

気温差&潮風対策のレイヤリング

海岸線は暖かくても、ドンデン高原や金山坑道は10 ℃近く低下。薄手ダウン+ウインドブレーカーでおしゃれに温度調節。潮風で髪がゴワつくので、ミニサイズのヘアオイルやリップクリームもマストです。

澄んだ海と重厚な金山の歴史、そして漁師町の温もり──佐渡島は女子ライダーのツボをきゅっと押してくる不思議な島。フェリーで渡るプチ冒険感もあいまって、ループを完走したときの達成感はひとしおです。さぁ次の休日、エンジンをかけて、水平線に丸く抱かれたぐるり一周物語を描きに行きましょう。